足のしびれは、整体・マッサージが症状の改善に効果的な施術方法です。
主に、マッサージのように、足のしびれの原因となっている緊張している筋肉を指で押して、筋肉の緊張を緩めるような施術が効果的です。
また、足のしびれが起こる原因を理解し、その原因を改善することも、整体・マッサージの施術を受けるのと同時に大切なことです。
足のしびれのメカニズム
足のしびれは、太ももやふくらはぎ・足にある神経が興奮して、しびれや痛みを起こしている状態です。
足のしびれの原因となる神経は、主に2つあります。
1つ目は、坐骨神経です。
坐骨神経は元をたどると、背骨や骨盤の中を通っている神経から、腰にある背骨の腰椎と骨盤から神経の枝を出して、お尻から、太ももの後側を通って、膝の裏で神経が2つに別れます。神経の1つは、ふくらはぎの裏を通って足の裏まで伸びていきます。もう1つの神経は、すねの前とすねの外側を通って足の甲まで伸びていきます。2つ目は、大腿神経です。
大腿神経は元をたどると、背骨や骨盤の中を通っている神経から、腰にある背骨の腰椎から神経の枝を出して、太ももの前側の股関節に近いところを通り、太ももの前側を通って、膝の前側まで伸びています
足のしびれは、この2つの神経の通り道のどこかで神経を刺激している要因や、圧迫している要因があり、足の神経が興奮している状態です。また、足の神経の通り道とは関係のない筋肉に、トリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）というものができ、その筋肉のポイントを押すと、しびれや痛みのでているところに、ジワーっと響く感じがあります。その筋肉のポイントが足のしびれの原因になることもあります。
腰に5つある、腰椎という骨の周りに坐骨神経痛の原因があり、足のしびれが強い場合は、医療機関で検査をする必要がある場合もあります。患者様の症状を確認しながら必要な場合は、医療機関を御紹介します。
しかし、腰椎の周りの問題ではなく、腰から足まで通っている神経の通り道にある筋肉が神経を圧迫している場合や、筋肉にトリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）ができていることが原因の場合が多いです。その場合は、整体・マッサージが効果的です。
足のしびれでは、大腿神経のしびれよりも坐骨神経のしびれのほうが多いです。坐骨神経のしびれや痛みは、坐骨神経痛といいます。
腰椎の周りに坐骨神経痛の原因がある場合としては、脊柱管狭窄症・変形性腰椎症などがあります。また、腰痛が足のしびれの原因になることもあります。
坐骨神経痛・腰痛・脊柱管狭窄症・変形性腰椎症の原因と整体・マッサージは、別のページで紹介しています。
足のしびれの原因と改善方法
足のしびれを治す近道は原因を理解する
足のしびれの原因
立ち仕事が多く、立つときに片方の足だけに体重をかけて立つ癖がある。
重い荷物を持ち運ぶことが多い。
立っているときや歩くときに、腰が前に曲がっていたり、逆に腰が後ろに反り過ぎているなど姿勢が悪い。
などの原因が考えられます。
原因をしっかりと見極め、改善できるところは改善して、腰やお尻・脚に負担かかからない姿勢や動作を理解することが大切です。
原因を理解できたらそれを改善する
足のしびれの改善方法
立ち仕事のときは、片方の脚だけに体重をかけると、体重をかけている方の腰や脚に負担がかかるので、両足でバランス良く体重をかける。
重い荷物を持ち運ぶときに、片方の腕や手だけで荷物の重みを支えるような持ち方をすると、荷物を支えている方の脚も荷物の重みに耐えるために踏ん張って力が入ってしまいます。
ですので、両方の腕や手でバランスよく荷物の重みを支えるような持ち方をする。立っているときや歩くときに、腰が前に曲がる人は、腰や背中の筋肉の緊張が強いため、無意識に緊張している筋肉を伸ばすために腰を前に曲げている場合が多いです。
その場合は、腰や背中の筋肉の緊張が緩和されると自然と腰が伸びるので、上半身の動きを伴う体操や運動をして、腰や背中の筋肉の緊張を緩和させる。立っているときや歩くときに、腰が後ろに反り過ぎている人は、身体の後側にある腰の筋肉に対して、身体の前側にある腹筋の筋力が弱くなっています。そのため、腰の筋肉が常に収縮した状態になり、腰が後ろに反ってしまいます。
その場合は、腹筋と腰の筋肉の筋力をバランス良くするために、腹筋を鍛える。
などの改善方法があります。
ご自身でいろいろと試しながら、自分にあった改善方法を見つけることが大切です。
足のしびれの原因となる筋肉
足のしびれでは、お尻や太もも・ふくらはぎの筋肉が足の神経を圧迫したり、腰やお尻の筋肉にトリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）というものができ、その筋肉を押すと、足のしびれがでているところに、ジワーっと響く感じがあります。その筋肉の緊張を緩和させることで足のしびれが改善されます。
足のしびれの原因となる筋肉は、腰・お尻・太もも・ふくらはぎの中で、10種類程度あります。
その中でも、足のしびれの原因となる代表的な筋肉を紹介します。
中殿筋（ちゅうでんきん）
中殿筋は、腰に近いお尻の上の方から出て、お尻の外側の骨の出っ張りに付いている大きな筋肉です。
中殿筋は、坐骨神経の通り道になっている訳ではないですが、画像の『ポイント1』（腰に近いお尻の上の方）・画像の『ポイント2』（お尻の外側）は、坐骨神経痛のトリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）ができやすいです。
中殿筋の『ポイント1』（腰に近いお尻の上の方）・『ポイント2』（お尻の外側）が元となる足のしびれの原因
立っているときに片方の足だけに体重をかけて立っていると、体重をかけている側の『ポイント1』『ポイント2』の部分の筋肉が緊張する。
などの原因があります。
梨状筋（りじょうきん）
梨状筋は、お尻の中央寄りから出て、お尻の外側の骨の出っ張りに付いている細長い筋肉です。
坐骨神経が、梨状筋の下を通っているため、画像の『ポイント』（お尻の中央と外側の骨の出っ張りの中間）が緊張すると坐骨神経を刺激して、坐骨神経痛の原因になります。
梨状筋の『ポイント』（お尻の中央と外側の骨の出っ張りの中間）が元となる足のしびれの原因
立っているときや歩いているときに、腰が前に曲がっていると、梨状筋に力が入り、『ポイント』の部分にある筋肉が緊張する。
などの原因があります。
腸腰筋（ちょうようきん）
腸腰筋は、腰にある腰椎の前面と骨盤の前面から出て、下に伸びて股関節の前面あたりに付いている筋肉です。
大腰筋（だいようきん）と腸骨筋（ちょうこつきん）の2つを合わせて腸腰筋といいます。
大腿神経が、大腰筋と腸骨筋の間を貫いて、股関節の前面あたりを通るため、画像の『ポイント』（股関節の前面あたり）が緊張すると大腿神経を刺激して、足のしびれの原因になります。
腸腰筋の『ポイント』（股関節の前面あたり）が元となる足のしびれの原因
立っているときや歩いているときに腰が後ろに反りすぎていると、腸腰筋が収縮した状態になり、『ポイント』の部分にある筋肉が緊張する。
などの原因があります。
足のしびれの整体・マッサージ
施術方法
上記の足のしびれの原因となる代表的な筋肉や、その筋肉を含む10種類程度ある足のしびれの原因となる筋肉の中から、問診や触診により、足の神経を圧迫している筋肉や足のしびれの原因になっているトリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）を的確に見つけ出します。
そしてその筋肉に、筋肉の繊維に対して垂直でまっすぐに指をあて、筋肉の繊維を傷つけないように、足のしびれがでているところにジワーっと響くらいで、「痛気持ちいい」と感じる快適圧で押してマッサージします。そうすると、筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、足のしびれが軽減されます。
患者様によって快適に感じるマッサージの強さが違うため、患者様とコミュニケーションを取りながら、一人一人に合ったマッサージを提供することが大切です。
腰・お尻・太もも・ふくらはぎのマッサージは、基本的にはうつ伏せの姿勢でマッサージします。しかし、足のしびれが強くてうつ伏せになれない人もいます。また、妊婦さんやうつ伏せになることができない内臓疾患をお持ちの方などは、足のしびれがででいる足を上にした横向きの姿勢でマッサージします。
施術者は親指を使ってマッサージし、腰やお尻・太もも・ふくらはぎのどの筋肉を押しているのかを意識しながら施術します。
細かい筋肉を意識しながら施術することで効率良く症状を改善させることができます。
施術頻度
施術の頻度は症状によって異なります。
症状が強い場合は、初めは週に2・3回施術できるといいです。
症状が軽い場合は、初めは週に1回施術できるといいです。
施術を続けると症状が改善してくるので、経過をみながら施術の頻度を少なくしていきます。
当院では、整体・マッサージの施術時間を10分 1,800円〜、時間を自由に決めることができ、施術時間を＋10分延ばすごとに、＋1,800円で施術します。
鍼灸治療を併用して施術効果を高める
整体・マッサージだけでも効果はありますが、鍼やお灸が苦手でなければ、整体・マッサージと鍼・お灸を併用して施術をするとより効果があります。
鍼は、整体・マッサージでは届かない身体の奥の筋肉に直接アプローチができ、より筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、鎮痛効果が期待できます。
お灸は、熱刺激で温めることによって、より血流が良くなります。
患者様と相談をしながら、整体・マッサージのみで施術をするか、鍼やお灸も併用して施術をするかを決めていきます。
当院では鍼の自費施術は、本数を1～5本 1,800円〜、本数を自由に決めることができ、本数を＋2本増やすごとに、＋900円で施術します。
お灸の自費施術は、8個まで 1,800円～、個数を自由に決めることができ、個数を＋1個増やすごとに、＋200円で施術します。
鍼とお灸は続けて施術をする場合、健康保険を使って施術することができます。健康保険を使うことで、自費施術よりも料金を安く抑えることができます。
まとめ
以上のことから、足のしびれを治す近道は、症状が現われた原因をしっかりと見極め、改善できるところは改善して、腰やお尻・脚に負担がかからない姿勢や動作を理解することが大切です。
ご自身でいろいろと試しながら、自分にあった改善方法を見つけることが大切です。
足のしびれの原因となる筋肉は、腰・お尻・太もも・ふくらはぎの中で、10種類程度あります。
足のしびれの原因となっている筋肉を見つけ出し、筋肉の繊維に対して垂直でまっすぐに指をあて、筋肉の繊維を傷つけないように、足のしびれがでているところにジワーっと響くらいで、「痛気持ちいい」と感じる快適圧で押してマッサージします。そうすると、筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、足のしびれが軽減されます。
施術の頻度は症状によって異なります。
整体・マッサージだけでも効果はありますが、鍼やお灸が苦手でなければ、整体・マッサージと鍼・お灸を併用して施術をするとより効果があります。
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