変形性頚椎症は、整体・マッサージが症状の改善に効果的な施術方法です。
主に、マッサージのように、緊張している筋肉を指で押して、筋肉の緊張を緩めるような施術が効果的です。
また、変形性頚椎症の症状が起こる原因を理解し、その原因を改善することも、整体・マッサージの施術を受けるのと同時に大切なことです。
変形性頚椎症のメカニズム
頚椎椎間板ヘルニアは、首に７つある頚椎という骨があり、加齢に伴いその骨が変形することにより、骨の出っ張りができてしまいます。骨の出っ張りが頚椎の中を通っている、腕や手の感覚を支配する神経を刺激することで、腕や手のしびれや痛みの症状がでます。
変形性頚椎症では、首を上に反らしたときに頚椎の中を通っている神経を刺激しやすいです。ですので、首を上に反らしたときに腕や手のしびれや痛みの症状がでます。
変形性頚椎症の症状が強い場合には、一度整形外科などの医療機関で検査を受けたほうがいいです。患者様の症状を確認しながら必要な場合は、整形外科を御紹介します。
症状が強い場合には、医療機関で治療をしながら、整体の施術を併用するのをおすすめします。
症状が軽い場合は、医療機関に行かずに整体の施術のみでも効果があります。
腕や手にしびれの原因がある場合としては他にも、肩こり・胸郭出口症候群・頚椎椎間板ヘルニアなどがあります。
肩こり・胸郭出口症候群・頚椎椎間板ヘルニアの原因と整体・マッサージは、別のページで紹介しています。
変形性頚椎症の原因と改善方法
変形性頚椎症を治す近道は原因を理解する
デスクワークなどで姿勢が悪く、首がこりやすい。
普段の姿勢から猫背なため、首が反った状態になっている。
首を反って上を向く作業が多い。
などの原因が考えられます。
原因をしっかりと見極め、改善できるところは改善して、首に負担がかからない姿勢や動作を理解することが大切です。
原因を理解できたらそれを改善する
デスクワークのときの、椅子や机の高さを調整して、不良姿勢にならないようにする。
座っているときや立っているときに、頭が前に出た状態で猫背になると首の筋肉に負担がかかるので、頭の位置がなるべく肩の延長線上になるように気をつける。
上を向く作業が多い方は、上を向くことで、頚椎に負担がかかっている状態になっています。
ですので、逆に頭を下に向けたり、斜め下に向けたりして、首の後ろをストレッチのように伸ばして、頚椎にかかった負担をリセットする。
などの改善方法があります。
ご自身でいろいろと試しながら、自分にあった改善方法を見つけることが大切です。
変形性頚椎症の原因となる筋肉
変形性頚椎症は、首にある頚椎の変形が原因ですが、しびれや痛みの影響で、首や肩甲骨周り・腕に力が入って筋肉が緊張し、しびれや痛みを助長してしまいます。
それらの筋肉には、トリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）というものができ、その筋肉のポイントを押すと、しびれや痛みのでているところに、ジワーっと響く感じがあります。その筋肉の緊張を緩和させることでしびれや痛みが改善されます。
変形性頚椎症の症状の原因となる筋肉は、首や肩甲骨周り・腕の筋肉の中で、6種類程度あります。
その中でも、変形性頚椎症の症状の原因となる代表的な筋肉を紹介します。
頭半棘筋（とうはんきょくきん）
頭半棘筋は、首の少し下の背骨からまっすぐ首にある頚椎に沿って上に伸び、頭蓋骨に付いている筋肉です。
頭半棘筋の下には、腕や手の運動や感覚を支配する神経が通っているため、画像の『ポイント』（首の後ろの下の方）が緊張すると変形性頚椎症の症状の原因になります。
デスクワークなどで姿勢が悪く、『ポイント』の部分にある筋肉が緊張する。
上を向く作業が多いと、『ポイント』の部分にある筋肉が収縮した状態になり、筋肉が緊張する。
などの原因があります。
斜角筋（しゃかくきん）
斜角筋は、首にある頚椎の上部の側面から出て、鎖骨のすぐ下にある肋骨に付いています。前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋の3つからなり、首の真横からやや前方にある筋肉です。
腕の感覚を支配する神経が、斜角筋の筋肉の中を貫いて、腕の方に伸びているため、画像の『ポイント1』『ポイント2』（首の真横の下の方）が緊張すると神経を刺激して、変形性頚椎症の症状の原因になります。
普段から猫背で、首が前に出るような姿勢になっており、気が付くと、何もしていないときでも首の前側に力が入っているため、『ポイント1 』『ポイント2』の部分にある筋肉が緊張する。
パソコンの画面を見るときに猫背の姿勢になると、首を前に突き出した状態になります。
その状態で、頭の重みを支えるために首の前側に力が入っていると、『ポイント1』『ポイント2』の部分にある筋肉が緊張する。
などの原因があります。
棘下筋（きょっかきん）
棘下筋は、肩甲骨上にあり、肩関節の後方から側方に付いている筋肉です。
棘下筋は、腕の感覚を支配する神経の通り道になっている訳ではないですが、画像の『ポイント』（肩甲骨の外縁より少し内側）は、変形性頚椎症の症状のトリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）ができやすいです。
デスクワークで猫背の姿勢になると、『ポイント』の部分にある筋肉が伸ばされた状態になり、筋肉が緊張する。
などの原因があります。
変形性頚椎症の整体・マッサージ
施術方法
上記の変形性頚椎症の症状の原因となる代表的な筋肉や、その筋肉を含む6種類程度ある腕のしびれや痛みの原因となる筋肉の中から、問診や触診により、神経を圧迫している筋肉や変形性頚椎症の症状の原因になっているトリガーポイント（しびれや痛みの引き金となる筋肉のポイント）を的確に見つけ出します。
そしてその筋肉に、筋肉の繊維に対して垂直でまっすぐに指をあて、筋肉の繊維を傷つけないように、腕や手のしびれや痛みのでているところにジワーっと響くらいで、「痛気持ちいい」と感じる快適圧で押してマッサージします。
そうすると、筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、腕や手のしびれや痛みが軽減されます。
患者様によって快適に感じるマッサージの強さが違うため、患者様とコミュニケーションを取りながら、一人一人に合ったマッサージを提供することが大切です。
肩甲骨周りと腕のマッサージは、うつ伏せか横向きの姿勢でマッサージします。妊婦さんやうつ伏せになることができない内臓疾患をお持ちの方などは、必ず横向きの姿勢でマッサージします。
施術者は親指を使ってマッサージし、肩甲骨周りや腕のどの筋肉を押しているのかを意識しながら施術します。
首の後ろ側にある筋肉は、肩甲骨周りの筋肉よりも一つ一つの筋肉が細く、何種類もの細かい筋肉が密集しているため、施術者は親指よりも細い、中指か人差し指を使ってマッサージします。
首の前側にある斜角筋は、筋肉に幅があるため、施術者は親指を使ってマッサージします。
細かい筋肉を意識しながら施術することで効率良く症状を改善させることができます。
施術頻度
施術の頻度は症状によって異なります。
症状が強い場合は、初めは週に2・3回施術できるといいです。
症状が軽い場合は、初めは週に1回施術できるといいです。
施術を続けると症状が改善してくるので、経過をみながら施術の頻度を少なくしていきます。
当院では、整体・マッサージの施術時間を10分 1,800円〜、時間を自由に決めることができ、施術時間を＋10分延ばすごとに、＋1,800円で施術します。
鍼灸治療を併用して施術効果を高める
整体・マッサージだけでも効果はありますが、鍼やお灸が苦手でなければ、整体・マッサージと鍼・お灸を併用して施術をするとより効果があります。
鍼は、整体・マッサージでは届かない身体の奥の筋肉に直接アプローチができ、より筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、鎮痛効果が期待できます。
お灸は、熱刺激で温めることによって、より血流が良くなります。
患者様と相談をしながら、整体・マッサージのみで施術をするか、鍼やお灸も併用して施術をするかを決めていきます。
当院では鍼の自費施術は、本数を1～5本 1,800円〜、本数を自由に決めることができ、本数を＋2本増やすごとに、＋900円で施術します。
お灸自費施術は、4個まで 1,000円～、個数を自由に決めることができ、個数を＋1個増やすごとに、＋200円で施術します。
鍼とお灸は続けて施術をする場合、健康保険を使って施術することができます。健康保険を使うことで、自費施術よりも料金を安く抑えることができます。
まとめ
以上のことから、変形性頚椎症を治す近道は、症状が現われた原因をしっかりと見極め、改善できるところは改善して、首に負担がかからない姿勢や動作を理解することが大切です。
ご自身でいろいろと試しながら、自分にあった改善方法を見つけることが大切です。
変形性頚椎症の症状の原因となる筋肉は、首・肩甲骨周り・鎖骨の下・腕の筋肉の中で、6種類程度あります。
変形性頚椎症の症状の原因となっている筋肉を見つけ出し、筋肉の繊維に対して垂直でまっすぐに指をあて、筋肉の繊維を傷つけないように、腕や手のしびれや痛みのでているところにジワーっと響くらいで、「痛気持ちいい」と感じる快適圧で押してマッサージします。
そうすると、筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、腕や手のしびれや痛みが軽減されます。
施術の頻度は症状によって異なります。
整体・マッサージだけでも効果はありますが、鍼やお灸が苦手でなければ、整体・マッサージと鍼・お灸を併用して施術をするとより効果があります。
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