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肩関節・腕・肘の症状・疾患

五十肩(四十肩)の原因と整体・マッサージ

五十肩(四十肩)は、整体・マッサージが症状の改善に効果的な施術方法です。
マッサージのように、五十肩(四十肩)の症状の原因となっている緊張している筋肉を指で押して、筋肉の緊張を緩めるような施術を行い、肩関節の動きを良くするための運動療法を併せて行うと効果的です。
また、五十肩(四十肩)の症状が起こる原因を理解し、肩関節に負担がかからない動作や姿勢を理解することも、整体・マッサージの施術を受けるのと同時に大切なことです。

五十肩(四十肩)の症状とメカニズム

五十肩の男性のイラスト

五十肩と四十肩は、呼び方が違うだけで、全く同じ症状とメカニズムです。
五十肩は、50歳代の方が発症する割合が多いため、五十肩といわれています。しかし、40歳代の方でも発症することがあるため、40歳代の方に五十肩と言うと失礼に当たるので、四十肩という呼び方が出てきました。逆に、60歳代や70歳代の方が発症した場合には、変わらず五十肩という呼び方をします。(以下、五十肩に統一)

五十肩の症状は、

  • 腕を真上に挙げる動作で痛みを伴い、可動域制限がある。

  • 腕を背中を掻くように下から後ろに回す動作で痛みを伴い、可動域制限がある。

  • 腕を頭の後ろを掻くように回す動作で痛みを伴い、可動域制限がある。

などの症状が起こります。

五十肩は、人によって症状の程度が異なります。

  • 症状が軽い場合は、肩関節を動かすことはできるが、最後まで痛くて動かせない。

  • 症状が強い場合は、肩関節を少し動かしただけでも痛くて、ほとんど動かせない。

など症状の程度は様々です。

五十肩は、肩関節に炎症が起こり、肩関節の骨と骨の間を包んでいる関節包という袋状の組織が、炎症の影響で縮こまってしまい、肩関節の動きを制限してしまった状態です。また、それに伴い、肩関節の周りの筋肉の緊張が起こり、痛みと肩関節の動きの制限が強くなります。

五十肩の原因と改善方法

五十肩を治す近道は原因を理解する

五十肩の原因

  • 加齢により、肩関節に徐々に負担がかかって炎症が起き、そのまま腕が挙がらなくなった。

  • 転倒して肩をぶつけてから、腕が挙がらなくなった。

  • 就寝時に、片方の肩だけ下にして横向きで寝ている時間が長い。

  • 片方の肩だけに荷物をかけることが多い。

などの原因が考えられます。
原因をしっかりと見極め、改善できるところは改善して、肩関節に負担がかからない動作や姿勢を理解することが大切です。

原因を理解できたら肩関節に負担がかからないようにする

肩関節に負担をかけない方法

  • 就寝時は、五十肩の症状がでている方の肩関節を下にして横向きで寝ない。

  • 就寝時に五十肩の症状がでている方を上にして横向きで寝るときは、抱き枕や丸めたタオルを五十肩の症状がでている方の腕で抱くようにして、腕の重みを分散させる。

  • 就寝時に仰向けで寝るときは、五十肩の症状がでている方の肩関節の下に丸めたタオルを入れて、肩関節の位置を高くして、肩関節の重みを分散させる。

  • 五十肩の症状がでている方の肩に荷物をかけない。

などの方法があります。
ご自身でいろいろと試しながら、自分にあった方法を見つけることが大切です。

五十肩の原因となる筋肉

五十肩は、肩関節の炎症の影響で縮こまってしまった関節を包む関節包を正常な状態に戻し、肩関節周りの筋肉の緊張が緩和されると症状が改善されます。
五十肩の症状の原因となる筋肉は、肩や肩甲骨周りの筋肉の中で、8種類程度あります。
その中でも、五十肩の症状の原因となる代表的な筋肉を紹介します。

三角筋(さんかくきん)

三角筋のイラスト

三角筋は、肩甲骨の外側・鎖骨の外側から出て、上腕骨の中間部より少し上に付く、逆三角形の形をした筋肉です。
肩関節の前面の痛み(画像の『ポイント1』)・肩関節の側面の下の方の痛み(画像の『ポイント2』)・肩関節の後面の痛み(画像の『ポイント3』)の原因になります。

三角筋の『ポイント1』(肩関節の前面)が痛みの元となる五十肩の原因

  • 『ポイント1』は、腕を身体の前方から真上に上げる筋肉のです。
    五十肩で腕を身体の前方から真上に上げる動作が制限されたことで、『ポイント1』の部分にある筋肉が緊張した。

三角筋の『ポイント2』(肩関節の側面の下の方)が痛みの元となる五十肩の原因

  • 就寝時に、片方の肩だけ下にして横向きで寝ている時間が長いため、下になっている肩の『ポイント2』の部分にある筋肉が体重を支えるために緊張した。

  • 『ポイント2』は、腕を身体の真横から真上に上げる筋肉です。
    五十肩で腕を身体の真横から真上に上げる動作が制限されたことで、『ポイント2』の部分にある筋肉が緊張した。

三角筋の『ポイント3』(肩関節の後面)が痛みの元となる五十肩の原因

  • 『ポイント3』は、腕を身体の真横から真上に上げる筋肉のです。
    五十肩で腕を身体の真横から真上に上げる動作が制限されたことで、『ポイント3』の部分にある筋肉が緊張した。

  • 『ポイント3』は、腕を身体の後方に引く筋肉です。
    五十肩で腕を身体の後方に引く動作が制限されたことで、『ポイント3』の部分にある筋肉が緊張した。

などの原因があります。

大円筋(だいえんきん)

大円筋のイラスト

大円筋は、肩甲骨の下の方の外縁から出て、肩関節の前方に付く筋肉です。
画像の『ポイント1』『ポイント2』(肩甲骨の少し外)は、肩甲骨の少し外の痛み・肩関節の前面の痛みの原因になります。

大円筋の『ポイント1』『ポイント2』(肩甲骨の少し外)が痛みの元となる五十肩の原因

  • 大円筋は、腕を背中を掻くように下から後ろに回す動作で使う筋肉です。
    五十肩で腕を背中を掻くように下から後ろに回す動作が制限されたことで、『ポイント1』『ポイント2』の部分にある筋肉が緊張して、肩関節の前面に痛みがでる。

  • 腕を身体の真横から真上に上げる動作で大円筋は、ストレッチのように筋肉が伸ばされます。
    大円筋が緊張したことによって、腕を身体の真横から真上に上げる動作で、大円筋が最後まで伸びきることができず、肩甲骨の少し外に痛みがでる。

などの原因があります。

棘下筋(きょっかきん)

棘下筋のイラスト

棘下筋は、肩甲骨上にあり、肩関節の後方から側方に付いている筋肉です。
画像の『ポイント』(肩甲骨の外縁より少し内側)は、肩関節の側面や後面の痛みの原因になります。

棘下筋の『ポイント』(肩甲骨の外縁より少し内側)が痛みの元となる五十肩の原因

  • 棘下筋は、腕を頭の後ろを掻くように回す動作で使う筋肉です。
    五十肩で腕を頭の後ろを掻くように回す動作が制限されたことで、『ポイント』の部分にある筋肉が緊張して、肩関節の側面や後面に痛みがでる。

などの原因があります。

五十肩の整体・マッサージ

施術方法

上記の五十肩の症状の原因となる代表的な筋肉や、その筋肉を含む8種類程度ある五十肩の症状の原因となる筋肉の中から、問診や触診により、五十肩の症状の原因になっている筋肉を的確に見つけ出します。
そしてその筋肉に、筋肉の繊維に対して垂直でまっすぐに指をあて、筋肉の繊維を傷つけないように、「痛気持ちいい」と感じる快適圧で押してマッサージします。そうすると、筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、痛みが軽減されます。
患者様によって快適に感じるマッサージの強さが違うため、患者様とコミュニケーションを取りながら、一人一人に合ったマッサージを提供することが大切です。

肩関節や肩甲骨周りのマッサージは、横向きと仰向けの姿勢でマッサージします。
施術者は親指を使ってマッサージし、肩関節や肩甲骨周りのどの筋肉を押しているのかを意識しながら施術します。
細かい筋肉を意識しながら施術することで効率良く症状を改善させることができます。

また、マッサージと併せて肩関節の可動域を広げる運動療法も行います。
肩関節を動かすと、可動域制限で少し痛みがでるくらいの範囲まで動かす運動療法を行います。そうすると、肩関節の炎症の影響で縮こまった関節包が刺激されて正常な状態に戻り、肩関節の動きがスムーズになり、痛みが軽減されます。

肩関節の運動療法も、横向きと仰向けの姿勢で行います。
横向きの姿勢では、肩関節の骨と骨の間を広げるように腕を引っ張りながら、腕を真上に上げたり、腕を後ろに引くよう運動療法を行います。
仰向けの姿勢では、肩関節を真横に上げた状態で肘を90度に曲げて、肩関節の骨と骨の間を広げるように腕を引っ張りながら、前腕を上や下に倒して肩関節を捻るような運動療法を行います。
運動療法は、可動域制限が起きている動作を中心に行います。関節の構造を意識しながら施術することで効率よく可動域を改善させることができます。

施術頻度

施術の頻度は症状によって異なります。

  • 症状が強い場合は、初めは週に2・3回施術できるといいです。

  • 症状が軽い場合は、初めは週に1回施術できるといいです。

施術を続けると症状が改善してくるので、経過をみながら施術の頻度を少なくしていきます。

当院では、整体・マッサージの施術時間を10分 1,800円〜、時間を自由に決めることができ、施術時間を+10分延ばすごとに、+1,800円で施術します。

鍼灸治療を併用して施術効果を高める

整体・マッサージだけでも効果はありますが、鍼やお灸が苦手でなければ、整体・マッサージと鍼・お灸を併用して施術をするとより効果があります。
鍼は、整体・マッサージでは届かない身体の奥の筋肉に直接アプローチができ、より筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、鎮痛効果が期待できます。
お灸は、熱刺激で温めることによって、より血流が良くなります。
患者様と相談をしながら、整体・マッサージのみで施術をするか、鍼やお灸も併用して施術をするかを決めていきます。

当院では鍼の自費施術は、本数を1~5本 1,800円〜、本数を自由に決めることができ、本数を+2本増やすごとに、+900円で施術します。
お灸の自費施術は、8個まで 1,800円~、個数を自由に決めることができ、個数を+1個増やすごとに、+200円で施術します。
鍼とお灸は続けて施術をする場合、健康保険を使って施術することができます。健康保険を使うことで、自費施術よりも料金を安く抑えることができます。

まとめ

以上のことから、五十肩を治す近道は、症状が現れた原因をしっかりと見極め、肩関節に負担がかからない動作や姿勢を理解することが大切です。
ご自身でいろいろと試しながら、自分にあった方法を見つけることが大切です。

五十肩の症状の原因となる筋肉は、肩や肩甲骨周りの筋肉の中で、8種類程度あります。
五十肩の症状の原因となっている筋肉を見つけ出し、筋肉の繊維に対して垂直でまっすぐに指をあて、筋肉の繊維を傷つけないように、「痛気持ちいい」と感じる快適圧で押してマッサージします。そうすると、筋肉の緊張が緩和され、血流が良くなり、痛みが軽減されます。

また、肩関節を動かすと可動域制限で少し痛みがでるくらいの範囲まで動かす運動療法を行います。そうすると、肩関節の炎症の影響で縮こまった関節包が刺激されて正常な状態に戻り、肩関節の動きがスムーズになり、痛みが軽減されます。
施術の頻度は症状によって異なります。

整体・マッサージだけでも効果はありますが、鍼やお灸が苦手でなければ、整体・マッサージと鍼・お灸を併用して施術をするとより効果があります。

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